
2008年3月の全人代大会と全国政治協商大会における、温家宝総理の政府活動報告のなかで、風力エネルギー、太陽エネルギーなどの汚染がない、リサイクルできるエネルギー源の開発に力を入れることが強調された。2006年に、中国は『再生エネルギー法』を実施し、ソーラー産業はすでに中国の成長産業となった。
湖北省十堰座荘郷場瓦村に住む段来民さんは、村で最初に自宅にソーラーシステムによる給湯器を据え付けた農家で、それによって彼の生活は大きく変わった。彼はいつでもお湯が使え、町の人のように夜寝る前にシャワーをすることもできるようになった。
10年間という短い期間で、中国は世界で最大のソーラーシステムの生産•使用国となり、総保有量は世界全体の76%を占める7500万平方メートルに達し、1億5000万人が利用している。
場瓦村の4000戸の三分の一が相次いでソーラー給湯器を据え付けた。ソーラー照明設備も農民に大歓迎されている。電線を引くこともなく、安全に使えるからだ。
21世紀に入り、石油エネルギー源は減る一方で、環境汚染も深刻化している。環境にやさしく、安全で再生可能な新エネルギー源の開発は、世界各国のエネルギー戦略において非常な重要性をもつ。汚染がなく、運送が不要で、独占されることがなく、メンテナンスが簡単で、安全で、枯渇することのない太陽エネルギーは、エネルギー難と環境問題を解決するもっともよい選択肢である。多くの国ですでに太陽エネルギーを、中期的には重要な代替エネルギー源、長期的には主要エネルギー源としている。
中国の陸地で1年間に採集できる太陽エネルギーの総量は、1兆7000億トンの石炭に相当する。中国は2010年までに太陽エネルギーの総出力を300兆キロワット、2020年までに1800兆キロワットにする予定である。中国の再生可能なエネルギーの利用量は、1億8000万トンの石炭に相当しており、総エネルギー量の7.3%を占めている。
現在、中国はすでに世界最大の太陽エネルギー市場で、ソーラー給湯器の製造センターである。2006年のソーラー給湯器の普及面積は、世界全体の76%にあたる9000万平方メートルと広い。現在、ソーラー給湯器は、4000万戸、1億5000万人をカバーしており、ソーラー給湯器の総量と太陽エネルギー利用による環境保護においては世界一の国である。中国の太陽エネルギーの利用パターンは、すでに世界の再生エネルギー発展のモデルとなっている。外国の権威ある業界誌『再生エネルギーの世界』のなかには、「中国の太陽エネルギーの保有量は世界の76%を占めており、中国は世界で最大のソーラー給湯器の生産•使用国となっている」と記されている。
普通、生活用エネルギーとして、ものすごい量の電気、石油、ガス、石炭を消耗するが、特に電気暖房は費用が高く、効率がわずか50%と低く、しかも環境に対する汚染も大きい。そのため、太陽エネルギーの利用は、もっとも人々の生活に近いといえる。5~10年先には、太陽エネルギー利用のシェアは、社会総消耗量の三分の一にまで達する見込みである。ソーラーエネルギーは、もっとも中国の国情にふさわしく、もっとも人々に受け容れられやすいエネルギー源である。エネルギーの使用総量では、中国は世界で2番目に大きいエネルギー生産国であるが、一人当たりのエネルギー使用量では、世界の平均レベルの半分にも満たない。従来のエネルギー源だけに頼れば、高度成長中の中国経済を負担しきれなくなるのは明らかだ。このため、代替エネルギー源を開発し、伝統的エネルギーから新エネルギーへの切り替えを実現することは、中国のエネルギー難、エネルギーの供給者と使用者との間の問題を解決し、環境への負担を軽くするもっとも有効的な手段となっている。
十数年の開発を経て、中国の太陽エネルギー産業は自社開発による技術のシェアが90%に上がり、規模、数量、市場、技術開発、民族ブランド創出において、世界のトップレベルに達した。技術開発を例にとると、皇明太陽エネルギー集団が最近開発した「太陽チップ」、すなわち高温メッキ集熱スチールパイプは、熱の吸収率が94%と高く、発散率はわずか10%で、500℃以上の高温環境でも正常に動作する、ソーラー発電装置の中心的部品である。製品はすでにアメリカ、ドイツ、スペイン、オーストラリアなどに輸出され、現在世界で中国にしかない高度な専門技術である。
専門家の分析によると、地球表面に注ぐ1%の太陽エネルギーを5%の転換率で電力にすれば、年間の発電量は世界のエネルギー消耗量の約40倍に当たる。1980年代以降、光伏産業は世界でもっとも急増長している技術産業のひとつである。ここ数年、EU諸国、アメリカ、日本、オーストラリアなどの国々で、ソーラー発電産業への補助政策を実施し、太陽エネルギー産業のさらなる発展を推し進めている。それと同時に、中国の太陽エネルギー電池設備もハイスピードで発展している。2003年以後、わが国の太陽エネルギー電池設備の販売高は、年々倍増というスピードで増えており、年間平均増加率は97%と高い。
1971年、中国は初めて太陽エネルギー電池を衛星「東方紅二号」に応用することに成功し、1973年に、天津港で航路標識灯の光源として一般への利用を開始した。続いて、鉄道信号、光制御ポンプ、電子中継ステーション、陰極保護電源、送電線のない地区の電源として広く使われるようになった。しかし、値段と市場に限りがあるため、発展は頭打ちになった。2002年にいたって、国家計画委員会は「西部省•自治区の送電線のない村への送電プラン」をスタートし、ソーラーと小型風力発電によって、西部7つの省•自治区の700あまりの村への送電難を解決し、そのソーラー電池の設備容量は15メガワットに達した。2003年以後、ヨーロッパのソーラー市場、特にドイツ市場の好調の影響を受け、中国のソーラー電池および部品の生産能力は迅速に成長した。2004年におけるソーラー電池の生産高は52メガワットで、インドの36メガワットを超えた。2005年には中国のソーラー電池生産量はアメリカを抜き、大陸のみの生産量は、日本•ドイツに次ぐ世界三位の150メガワットとなった。
『再生可能なエネルギー源の中長期発展計画』によって、2010年までに中国の太陽エネルギー発電総量は400メガワット、2020年までに2200メガワットに達する見込みで、これは国内市場のニーズが大きいことと意味している。
中国は太陽エネルギー高温発電集積システム、暖•冷房、海水脱塩、省エネ建築、技術設備の検査測定などにおいても、世界トップレベルの進んだ技術を持っている。
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