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椅子に座って新聞を開く。川の流れの音ももう慣れている。
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「上下に影が揺れ、波の底に月があり、行き交う人は水中の天で過ごす」。まさに詩歌の世界。
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花を栽培したり、鳥を飼ったり、生活は穏やかだ。
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水郷の古い町に行くのは、ぬか雨が来る前がふさわしい。カメラを持って、長年寝かせた酒をすすって町をぶらぶらする。ただ惜しいのは、降りそうだが雨が降らない日が非常に多い。だが、幸いなことに西塘がある。
西塘は浙江省化嘉善県にある。春秋戦国時代に呉越が争ったところで、「呉根越角」と呼ばれる。元代の西塘は水に依り市となり、繁華な街が形成された。明清時代に西塘は手工業と商業で重要な町となった。光陰矢のごとし、西塘は歴史を走り抜けていった。
西塘は地勢が平らで、川がいたるところにある。自然環境はきわめて幽雅。9本の川が町を8区画に分け、数多くの橋が架けられている。独特な地理的環境が「橋、横町、回廊、雨よけ」の格別の趣きを醸し出している。
「小橋があり、水が流れる」。浙江省南部共通の特徴である。しかし、西塘では橋が特に多い。104の小橋は明清時代に造られた。アーチ型の橋は空に掛かる虹のようで、桁橋はフルートを思わせる。橋の上を歩き、「船が橋の下を通る」のを見て人々に思いを馳せる。
家屋は川に沿って並んでいる。「門の前に街道、家の後ろに川、奥の長い路地が100本余りある」。建物や路地は西塘の歴史を物語っている。122本の路地は幅も長さもそれぞれ異なる。唯一変わらないのは、足元の石板だ。100年の風雪を経て磨がれ、奥深い光を反射し、灰色の壁と黒い瓦に映して古い町の変遷を教えてくれる。